地下室の活用方法と そのポイント
USAGE AND POINT
シアタールームや書斎など、それぞれのライフスタイルにあわせて多彩な使い方ができる地下室を注文住宅で実現したいと思う方も多いと思います。
さまざまな用途に使える地下室ですが、実際に地下室をつくる際にどのような点に注意が必要なのでしょうか。
用途別に地下室をつくるポイントについてご紹介します。
USAGE AND POINT
シアタールームや書斎など、それぞれのライフスタイルにあわせて多彩な使い方ができる地下室を注文住宅で実現したいと思う方も多いと思います。
さまざまな用途に使える地下室ですが、実際に地下室をつくる際にどのような点に注意が必要なのでしょうか。
用途別に地下室をつくるポイントについてご紹介します。
USAE NOTES
地下室は防音性に優れ、温度や湿度がほぼ一定に
保たれていることから、さまざまな用途に使えます。
PRIVATE STUDIO
地下室は壁と床の5面が土に囲まれているため、周辺に音が漏れる心配が少ない、防音性能の高い構造です。
騒音を気にすることなく楽器を思いっきり演奏したり、カラオケを大声で歌ってストレス発散したりと、音楽を思う存分楽しみたい方にはとてもおすすめです。
地下室でどのような楽器を演奏するのかにもよりますが、いくら地下室とはいえ、音が外部に全く漏れないようにするのはとても難しいものです。
トランペットなどの大きな音の出る楽器の場合、どうしても地上階への音漏れや地上階を通じて家の外まで音が届いてしまう可能性もあります。
この音漏れが原因で騒音トラブルなどにならないようにするには、地下室から地上階につながる階段に防音性能のある扉を設置するなど、設計の段階から業者としっかり話し合う必要があります。
また、自宅スタジオとして使用するのであれば、音響効果についても考えなければなりません。
室内で音を発生させた時、音は部屋の壁や天井に跳ね返り、反響します。
この反響音が不快と感じたり、演奏の妨げとならないような部屋の広さや壁材の選択が必要です。
地下室を自宅スタジオとして使用するのであれば、音の響き方もしっかりと考慮した設計にすることがポイントです。
WINE CELLAR
ワインの長期保存や長期熟成のためには、温度変化と振動は大敵です。
特に、年代物の古いワインや高価格帯のワインは温度変化にとても敏感であると言われています。
地下室は、1年を通して温度や湿度が安定しているうえ、地震にも強いです。
そのため、ワインセラーとして活用するのに適した環境であると言えます。
ワインを長期保管するためには、「13〜15度程度の一定の室温と75%程度の湿度、紫外線や蛍光灯などの光の当たらない場所」という環境が最適であると言われています。
この環境を常にキープすることが、ワインの長期保存や長期熟成にはとても重要なのです。
しかし、湿度75%というのは、人にとってはとても快適であるとは言えないうえ、カビが発生しやすい状態です。
このため、地下室をワインセラーとして活用する際には、カビが発生しないような対策が必要です。さらに、蛍光灯などの明かりも最小限にする必要があるので、薄暗い部屋にしなければなりません。
THEATER ROOM
地下室は、プライベートスタジオの項目でも説明した通り、防音性能にとても優れています。
そのため、大音量で映画を楽しむシアタールームとして活用する方も多く居ます。
地下室をシアタールームにすることで、映画の世界に没頭できること間違いなしです。
ですが、地下室をシアタールームにする際にも注意すべき点があります。
それはやはり防音面です。プライベートスタジオでも説明しましたが、防音室につながる扉に防音性能のある素材を使用していないと、地上階に音が伝わり、地上階から外にまで音が漏れてしまう可能性があります。
そのため、地下室をシアタールームとして活用するのであれば、防音性能を十分に考えた設計にする必要があります。
TRAINING ROOM
近年、地下室をトレーニングルームとして活用する方も増えています。
コロナ禍でおうち需要が増えてきている影響で、自宅でトレーニングできる環境を整えたい方が増えていることが理由に挙げられるのではないでしょうか。
防音性能が高いうえ、常にひんやりとした地下室の空間は、トレーニングには最適な環境であると言えます。
地上階に比べて、トレーニング機器の振動を気にする必要がないので、思う存分トレーニングに没頭することができます。
地下室にトレーニングルームとプールまで作ってしまう方まで居ます。
トレーニングルームやプールを地下室に作る場合に注意が必要なのは、湿気対策です。
地下室は、地上階に比べてどうしても湿度が高くなってしまいます。
そのため、湿気対策がしっかりとできる構造を設計段階から入念に検討しましょう。
FOOD STORAGE
地下室は気温を一定に保つことができるというメリットを活かし、食品の保管庫として活用する方も多いです。
しかし、地下室は湿度が高い傾向にあるため、食品の保管をするには注意が必要です。
日持ちのする加工品や缶詰、酒類などは気にすること無く置いておけますが、生鮮食品の保管にはあまり向いていません。
湿度が高くカビが発生しやすい環境であるので、十分に換気ができる環境を整えたうえで、できるだけカビの発生の心配が少ない食品のみを保管するようにしましょう。
STUDY
地下室は、地上階の音が届きにくく、仕事や読書などに集中しやすい環境であることから、書斎として活用するのもおすすめです。
コロナ禍で在宅ワークをする方が増えていることもあり、地下室を書斎にと考える方が増えています。
これまでの項目でも説明してきた通り、地下室は湿度が高い傾向にあります。
そのため、大切な本や書類にカビが発生してしまう可能性があるため、カビの発生を抑えるための対策が重要です。
湿気によるカビを防ぐための防湿設備を十分に整える必要があります。
温度や湿度が一定に保たれている地下室は、さまざまな用途に活用できます。
それぞれの用途ごとの注意点に気をつけながら、お気に入りの空間を作ってみてください。
みやま建築設計事務所では、地下室のある家に関するご提案やアドバイス及び土地仲介のご相談を承っております。